前書き〜令和の時代から、未来の私が〜
助けてほしかった。誰かに。どんな形でも。
けれど知らなかった。誰に助けを求めたらいいか。どうやって助けを求めたらいいか。
自分のことを理解してくれる人がいればと思う
人と話すことさえ億劫に感じながら
誰かに側にいてほしいと感じている
この娑婆苦に満ちた世界を耐え難いと感じながら
いつか何かが変わることを待っている
耐える価値のない世界だと言いつつ
耐えることをやめるための行為には及ばない
悲しいもの
辛いもの
考えれば考えるほど
行為に及ぶ自分を考えると
その後の世界を考えると
「あの人」は望むだろうか
誰を当てはめてみても
望まれていないことはわかる
でも
何をする気も起きないのだ
ただ忘れることができるから
人は生きていける
虚無感でさえ
忘れることができるに過ぎない
人生は誤魔化しの連続なんだ
誤魔化すことで生きていけるんだ
なぜ誤魔化してまで生きるのだろう
眠って時が過ぎるのを待とうとする
時間ばかりが過ぎて
何もせずに無為に過ごして
その先には何が待っているの?
何を待つの?
休日が終わり
平日が始まり
仕事をして
時間が経つのを早く感じて
結局時間が過ぎるのを待っているだけ
何を待っているの?
何かが変わる日?
誰かが助けてくれる日?
どのように説明されるのだろう
将来について悩んでいた?
人間関係に悩んでいた?
私が第三者なら
「そんなことで」
と思うような理由だろう
客観的に見て知る理由は
表層的な理由は
「そんなことで」と思うようなものばかりだ
しかし
内面に巣食う闇は
「ただぼんやりとした不安」
としか表せないような
摑みどころのない
理解し難いものだ
ニヒリズムと
デストルドーと
裸の王様症候群と
罪業妄想と
それら怪物に寄生され
行動を操られる
精神を蝕まれる
これら内面世界を
他人がいかに知ることができようか
死人に口無しとはこのことだ
私は
自らを理解せしめんとして
遺書を遺すだろうか
他者を呪わんとして
遺書を遺すだろうか
生に失望して
ただ黙って去るだろうか
辛い
私は彼らに話しかけられない
話しかけるに値する人間ではない
かつて友人だと思っていた者さえ
私には恐怖の対象となった
それでいて
誰かに依存しようとしている
依存させてくれる人を探している
求めている
待っている
闇に惹かれる気持ち
それは全て、歪んだ知的コンプレックスの表れではないだろうか。
自分は頭が良い存在でありたい。
頭が良いということと、心に闇を持っているということとを混同し、闇に惹かれるのだろうか。
平日の朝が怖い
何もかもが怖い
忘れさせてくれる存在を求めた
あるときは他人であり
あるときは趣味であり
あるときは成長であり
でも忘れているに過ぎないんだと
思い出してしまった
強さのニヒリズムという希望を失い
弱さのニヒリズムという絶望にふたたび苛まれる
人間を理解できないから道化を演じるしかない
生を模倣するに過ぎない毎日の中で
知性と心の闇とを混同している
しかしそれは誤りであろうか
私が理解したいと願う知的な人々のうち
心に闇を抱えた時期が存在する人は少なくない
知性と心の闇とが切り離せないものなら
知性は自然界にとって忌むべき存在なのだろうか
人の醜い部分だ
その醜い部分は
私の中にも存在する
せめてもの救いは
その醜さを醜さと認識している点だろうか
その醜い快楽に浸るまいと悪あがきしている点だろうか
頼んでもいないのに
生まれてくることを強制され
死への恐怖を植え付けられる
しかし創造主は
生の呪いと引き換えに
性的な快楽を与えた
生の呪いを後世に引き継ぐことなく
この快楽のみを享受することは
冒涜であろうか
とはいえ私は
そんなことで満足はできないのだ
思考がまとまらず
疲れたような感覚に
頻繁に陥る
回避する方法は
遮断?休憩?
雑音を遮断した環境に生きること?
それとも意識的に休憩すること?
それってもしかして
失うのが怖いから?
受け入れるか断るかをその場で決めなければいけない
あるいは先延ばしにしてもいつか決断しなければいけない
だから「情報提供」にしたい
「○○したいなら○○してもいいから」
「○○するために○○することもできるから好きにして」
回答を強要するものではなく
うつの頃、望んでいたこと
タッパーとかに入れて「好きなときに食べて」
一緒に食べたければ○○時に降りてきて
食事の時間を一定に
心の中
決断が負担
食事をするかどうか決断を迫られたくない
今朝の祖母「何食べる?○○もあるよ○○にする?」
一人になりたかったのに
でもその後で卵焼きを作ってくれていた
そんなとき冷たく接する自分も嫌になる
今晩の夕食「食欲ないから食べといて」
本心(一人で食べたい)
落ちてる自分を見せたくない
難しいこと言わないでほしい
助言も意味ない
誘導尋問も難易度高い
含みのある質問である場合が多いから
つまり考えて答えるのがきつい
愛の受け取り方を知らない
頼んでもいないのに生まれてくることを強要され
死への恐怖を受け付けられる
たとえ強さのニヒリズムを手に入れて
毎日を有意義に過ごしたとしても
産んでくれてありがとうなんて思わないだろう
と21歳の私は思っている
だからそんな呪いを
自らの手でこの世界に増やしてはいけない
そんな呪いを強要しようとする大人には
最低限の義務がある筈だ
生きることは悪いことじゃないって思わせてやること
楽しいことを教えてやること
愛を注ぐこと
その義務を果たされず
呪いのみを与えられた存在があるなら
私は自らの快楽のために呪いを増やすよりも
すでに生まれ落ちてしまった呪いを
助けることを力を使いたい
ーどうして?
だって眠れば早く時間が過ぎるから
ー時間が過ぎ去ることばかりを望んで
ー過ぎた先には何が待っているというのか
わからない
でも起きて何かをするという気力が起きないんだ
ー起きてのんびりと過ごすことは救済ではないのか
違う
ー起きてのんびりと過ごすことが苦痛なのか
そう
苦痛なんだ
何もせずに時間が過ぎていくということが
ー何一つ前進せずに時間が過ぎることが?
何も成長せずに時間が過ぎることが
ー何一つ行動せずに時間が過ぎることが?
何も変化せずに時間が過ぎることが……
ー誰かが何かを変えてくれるのを待っているんだね
違う
自分で動かないといけないんだ
自分が変わろうとしなければ
ーそんなに変化ばかりを求めて
ーその先には何があるというのか
ーただ変わることばかりを求めている
ー目の前の感謝や幸福を見ようとしないで